【キャリアを見直す】就職から3年、転職について考えるポイント!
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ずばり!3年も働く必要なし!ただし・・
ずばり!石の上にも3年働く必要はありません!ハッキリって何の根拠もないですし、無駄です。では誰でもいつでも転職できる!?いえ、そうではありません。当然転職となれば前職での成果も必要ですし、転職活動でのそれなりの準備は必要です。しかし、必ずしも3年も働く必要はないということです。
今年12万部を売り上げた、転職の思考法の著書でもあり、ハイクラス層を対象にした人材ポータルサイトを運営するワンキャリアに参画された北野氏は以下も次のように発言されています。
「石の上にも三年」ではないとしたら、何が本質的なキーなのでしょうか。
あえて極端にいうとわたしは「すべての問題は人員配置に帰着する」と思っています。どれだけ努力したとしても、そもそもの「組み合わせ」を間違えていると、誰も幸せにならないということです。ましてや「(どんな)石の上にも三年」なんてのは絶対に嘘だと思っています。
これは友人関係や、恋愛を例にして考えるとわかりやすいでしょう。たとえば、全然ウマの合わない友人と三年いて突然仲良くなる、あるいは、元々生理的に無理な異性と長年いっしょにいて急に好きになる。その可能性は、果たして高いのでしょうか?
これらの可能性がまったくゼロだとは思いません。ですが、元々「相性のいい人」に比べて、元々「相性の悪い人」を好きになったり、仲良くなったりする可能性が少ないのは明らかです。
実は日本は「そもそもどの産業を選ぶのか」によって一人当たりの生産性が約20倍も違います。つまり「どこを選ぶのか」によって明らかにあなたの市場での価値、より直接的に言えば給与の額は強く影響を受けるわけです。石の上に何年いようが、この20倍もの差を覆すのは至難の業です。
(出典:ダイヤモンドオンライン,2018,https://diamond.jp/articles/-/174729)
まとめると以下になります。
- 3年も働く必要はない
- 相性の悪い人は存在する
- 何をするか(どの産業・業界を選ぶのか)はとても重要
3年間は日数にすると1000日以上、時間にすると24000時間以上の時間になります。あなたはそれだけの時間を、特に根拠のない”石の上にも3年”という都市伝説のような言葉に踊らされていませんか?では、元転職エージェントの私なりの視点で、3年働く必要はないけれども、転職するのに必要な条件などを綴っていきたいと思います。
転職できる人の条件:これまでにどんな成果を具体的に上げてきたか?
最も重要なのは、あなたがこれまでに上げてきた成果です。もっというと、成果を出すために工夫をしてきたことです。成果を出す人には、ある程度条件があります。
〇〇さんはどこに言っても大丈夫!なんて言われたり、言われている人をみなさんは過去に見てきたと思いますが、そんな方は基本的に稀です。逆に一定の職種で成果を出し、別業界またはそのスキルを活かして同じ業界でマネージメント業務に従事したり、するのが一般的です。もちろん、転職先があってのことなので、未経験可!の職種に飛び込むのであれば、次の条件で紹介するあなたがセルフラーナーかどうかが重要になります。
転職できる人の条件:自走できる人かどうか?
成果も重要ですが、こちらも成果と同じくらい重要です。よくベンチャー企業が自走している人材が欲しいというのを聞いたことはありませんか?自走している人は、最初からなんでもできるということでしょうか?いえ、そうではありません、私は自走できる人は下記の特徴があると思います。
- 自分の課題に自ら気付く努力をし、その課題を克服するために行動を起こせる
- 中長期的な目線で自身の問題解決に取り組み、克服した後は習慣化できる
自らの課題に自ら気付く努力をするには、当然日々の振り返りをする方法もありますが、他人からフィードバックをもらうのも重要です。
特に転職後最初はなかなかうまく行きませんが、そこで前職でのプライドを捨てて、他人からのアドバイスを受け入れ、行動していくことで成果の出しやすい人材になります。
そして、その問題を短期的ではなく中長期で解決できることが重要です。意識をして、問題を解決するだけでなく、自分自身でフレームワーク化するなどして、習慣化でできるかが重要です。
転職できる人の条件ではないけど、あった方がいい:キャリアプランは描けているのか?
キャリアプランがあるかどうかは非常に重要になります。あなたがいくら優秀で、成果を出し自走できる人間であっても、仮に半年に1回3年間転職をしていたとしたらどうでしょうか?人事の立場になってみれば明確だと思いますが、少し転職へのハードルが上がると思います。
転職を繰り返すのは自由ですが、自分が獲得したいスキルは明確にした方がいいと思います。そして、そこから逆算して動くことが重要です。その中でやりたいことが変わることはあると思いますし、それを基に次の転職先を探すのは私は大いに賛成です。ですが、転職前に決めたスキルや成果は達成してから退職をした方がいいでしょう。それは、あなた自身との約束です。破ったときには、破ったときちんと認識をして、転職されることをお勧めします。
無論、あなたが半年で組織を立ち上げ、機能するようになります!と言った特殊能力を持っていれば話は異なるかと思いますが、それ以外では難しいと思いますし、そう言った方は会社で働くよりも組織コンサルのような形で独立された方が良いかと思います。
そもそも石の上にも3年の言葉の由来
そもそもですが、根拠もなく呪文のように唱えられている石の上にも三年という言葉ですが、言葉の由来をみなさんご存知ですか?諸説ありますが、
- インドのバリシバ尊者が由来
- 禅の開祖の達磨大師が由来
の2つが有力と言われています。
前者のインドのバリシバ尊者は、80歳という高齢で出家してフダミッタ尊者の弟子になった人です。坐禅石の上で坐禅を組んだまま、三年も横になって休むことはなく、悟りを開いたと言われています。
後者の達磨大師は、達磨の語源となっている人で、坐禅を基本的な修行形態とする禅宗の祖となっています。そんな達磨大師はお寺の裏山の洞窟の岩壁に向かって、9年間も座禅を組んで修行を行っていたと言われています。石の上にも三年となると当然座禅での修行になると思いますし、こういった座禅で長い事修行してた人が由来になってるといわれています。
つまり、悟りを開くのに沢山の年月がかかったという所が本質でしょうか?
単純に比較をすることはできないですが、仕事は悟りを開くために行っているわけではないのは皆さん誰しも知っていることだと思います。自分なりに型や理論を持つこともあるでしょう。しかし、座禅のようにずっと座っているだけではなく、日々いろんなことをやっています。それはあなただけでなく、皆さん同じです。
その中で、周囲が認めるスキルと成果を身に着けることが大事です。そのために3年は果たして必要でしょうか?ではなぜ大人達は3年も働けというのでしょうか?
なぜ、大人たちは最低でも3年は働けというのか?
ここまでで、3年働く必要はない上に、言葉の本質的な由来まではご理解頂けと思います。
ここからは、とは言っても周囲の大人に言われれば気になる”石の上にも3年”、なぜ彼らは繰り返しそんな言葉を言い続けるのでしょうか?
きっかけは高度経済成長期
高度経済成長期とは、1955年〜1973年まで続いた、経済成長率が年平均で10%を超えていた時代のことを言います。ちょうど我々の祖父母が働き盛りでバリバリ働いていた時です。
経済成長率が年平均10%がどのくらいすごいかというと2000年以降で5%を超えたことがなく、最大でも2009年の3.3%で、その時期の3倍、今よりも3倍以上も経済的に成長していたことになります。
その時は、何をやってもうまくいった、働けば働くだけ成長した時代と言われています。つまり、長い時間、長い期間、一生懸命働けば会社も自分も成長できると信じてやまない時代だったわけです。そして、その教えを受けた我々の父母世代は、「辛くても耐えるのが美徳」と教え込まれるわけです。
北野氏も、以下のように述べています。
たとえば、高度経済成長期を生きてきた人は「何をやってもうまくいく」世界の中で生きてきたので、「転職なんてする必要がない」と考えます。あるいは、失われた20年を生きてきた人たちは、「たとえ石の上だったとしても長く耐え忍ばなければならない。そうしたら、その先は見える」と考えます。
一方で、今の若い人たちは違います。彼らはインターネットやテクノロジーの中で生きてきたため、「この前まで良いと言われていたものも、変化して当然である」と考えます。
この三者の「生きてきた世界の違い」こそが、実は「石の上にも三年」という概念を強引に他者に押し付ける張本人なのです。つまり、ある意味では意見の相違は「仕方ないこと」なのです。
(出典:ダイヤモンドオンライン,2018,https://diamond.jp/articles/-/174729)
つまり、時代も状況も違う中で、「長く同じ会社で働くことが美徳」という価値観自体がシフトしていることになります。
3年間くらい働くメリットもある?(個人差アリ)
はっきり言いましょう、3年も働く必要はありません。とはいえ、それは人によって千差万別です。職場の環境と、あなたがスキルセットを学ぶペースによって異なります。とは言っても、長く働くメリット・デメリットくらいは最低限確認しておきましょう!最低限スキルセットは持ってからの転職が前提ですが、これらのことは確認しておきたい所です。
3年くらいは働いてもいい理由①:明確なスキルセットを得やすいことが多い
3年以上働くことができれば、明確な基準はありませんが、嫌でも明確なスキルセットがつくことは多いです。そして、スキルセットもそうですが3年もいれば社会人としてある会社で嫌なことや自分との向き合い方もできるようになると思います。スキルに自信がなく、まだ環境に慣れてもいないようであれば、まだ会社に残るのも手段の一つです。
3年くらいは働いてもいい理由②:中長期のスパンで働く感覚を持てる
これは結構重要です。最低でも1年は働くことをオススメします。会社にもよりますが、半年ごとに評価または四半期ごとに評価を行う会社が多いですし、1年に1回必ず決算があるため、そのゴールを目指して計画を立てて動きます。
基本的にパフォーマンスが出やすいように設定されるため、その業界特有の動きや会社の都合なども出てきます。3年間いれば、そのサイクルを3回は学べるわけです。実際に長期スパンで働き、今はこういう時期だからこういう動きをするというのを、把握することは転職する際にも有利に働くでしょう。
3年くらいは働いてもいい理由③:経歴書的なマイナス要素が少ない
どの会社でも、なるべく長く働いて欲しいと願って採用活動を行っています。
そして、北野氏のように、3年働くことは意味がない!と述べる方もいる一方で、現状採用担当者も盲目的に石の上にも3年の呪文にとらわれている方が多いため、最低3年でも働いているか?と見ることも少なくありません。そのため、特にスキルセットや成果、そして自分の中で学びの形がはっきりない場合、その型をつけるまで会社にいるのは決して悪いことではありません。
長く働くデメリット
今や変化の激しい時代と言われており、一つの会社で広く浅くいろんなことができる人=その会社でしか通用しない人になりかねません。また、働く人も大きく変わらないため価値観も固定されていきます。そうなると気づいたら時代遅れの人になっているかもしれません!3年以上働くかどうかは自由ではありますが、デメリットもあるので記載します。
長く働くデメリット①:成果へのコミット度が緩やか
よくベンチャー企業は厳しいと言われることがあるかもしれませんが、どの会社もはじめはベンチャー企業で明日を生きるために生きるか死ぬかの戦いを潜り抜けてきています。その後、会社に余裕ができてあなたを雇っていることだろうと思います。
当然、生きるか死ぬかの間でビジネスをしている人と、ゆっくり結果を出してくれればいい環境では成長角度が異なります。長く働ける会社は、良い会社でもありますが、居心地が良い分プレッシャーが緩い環境であることを自覚した方が良いかもしれません。
長く働かないと結果が出ない産業もありますが、あなたが長く働いて結果が出ない産業にいる間に、別の産業で成長する機会があるかもしれません。あなたの成長は市場環境にも依存をするので、注意が必要です。
長く働くデメリット②:会社への依存度が上がる
長く働ければ、その会社のやり方に慣れ依存をしていきます。また、働く人も変わらない場合特に注意が必要です。基本同じ考えの基、同じやり方で仕事を進めていくことになるため、俗に言うその会社、もっと言うとその環境でしか通用しない人になりかねません。今の環境が居心地がいい、最高!と思い始めた頃は実は環境を変え、転職するタイミングかもしれません。
長く働くデメリット③:価値観が固定されてしまう
人の価値観は思ったよりも他人に影響されてできています。働き始めてから最も影響を受けるのはあなたの職場にいる上司や同僚になります。そして仕事をする時間は人生の大半を占めています。
一つの価値観を否定するつもりはないですが、長く働くことにより、価値観の幅に広がりがなくなってしまいます。個人がSNSなどを通じて、価値観を発信でき教授されるような時代において、より多くの価値観と触れる機会が少ないことはデメリットでしかありません。
転職に限らずとも、自・他社問わずより多くの人と交流し多様な価値観に触れることをオススメします。より多くの人と交流することによって、自然と転職してみようかな?もっとチャレンジしてみたいな!という気持ちになることは間違い無いでしょう。また、その繋がりの中で突然チャンスを掴むことがあるので、より多くの価値観に触れていきましょう!
結論
今や、スマホ一つで転職活動がスムーズにできる時代でチャンスはあなたの目の前にすぐ落ちてきます。そのような現状では、いつでも転職できる準備をしていないことは私からすると単純に準備不足のように感じます。少なくとも転職サイトには登録をして、情報を集め定期的に面談を行ったり、職務経歴書を半年に一度更新したりするなどして、短い期間でも転職できるよう準備するのをオススメします。そして、冒頭にも述べたとおり、特に根拠もない、都市伝説のような、石の上にも三年と言う言葉を信じ、一つの会社で長く働く必要は全くありません!